同性愛は病気なの?
- 永易至文

- 2025年11月17日
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現在でも同性愛を「精神疾患」「異常性欲」と考える人がいます。精神疾患が差別されるべきいわれはありませんが、ここでは同性愛であることが精神疾患の範疇をすでに脱していること(脱病理化)をご紹介します。

世界的にも参照されるアメリカ精神医学会が定めた精神疾患の診断基準、DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)で、過去に「同性愛」は「性的逸脱」とみなされてきました。しかし、1970年代以後、アメリカでは同性愛者解放運動が盛り上がり、ゲイやレズビアンの活動家が学会の年次大会などで抗議を展開。73年、学会理事会は投票によってDSMから同性愛を削除することを決定。さらに、同性愛者にたいする差別を解消し、権利保障をうたった公式声明を発表します。その後2年のあいだに、米国心理学会、全米ソーシャル・ワーカー協会、米国行動療法促進学会など精神保健関係の主要な学会が、つぎつぎとこの決定を支持するという声明を発表しました。
WHO(世界保健機関)のICD(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems、国際疾病分類)でも、同様の経過をたどります。
1975年採択の第9版では「性的逸脱および障害」のひとつに「同性愛」という分類が挙げられていました。しかし、90年の第10版で「同性愛」という分類は削除されます。
WHOがこの第10版を採択した1990年5月17日は、性的指向が世界的に脱病理化された記念日として、「国際反ホモフォビアデー」(International Day Against Homophobia。現在はここにトランスジェンダーやバイセクシュアルも加え、国際反ホモフォビア・トランスフォビア・バイフォビアデー) の活動が呼びかけられています。
日本の精神学会での動きでは、1995年に同性愛者の市民団体「動くゲイとレズビアンの会」が日本精神神経学会へ申し入れを行ない、海外での資料等を示して学会としての同性愛への見解を問いかけました。同学会は、「ICD10版に準拠し、同性への性指向それ自体を精神障害とみなさない」という見解を明らかにしています。



