相続や死後の手続きができないことも
- 2 日前
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同性パートナーが亡くなると、通常の夫婦のように相続できない。ふたりで形成したマンションや貯金などの財産もみな相手の名義だったので、親族に相続されてしまった……。これは昔から同性パートナーあるあるでした。

葬儀や火葬に列席できないこともあります。大阪で45年同居し、一緒に自営業を営んでいたゲイカップルで、一方が突然亡くなったとき、それまで家族同様に交際していた相手方の親族が態度を変え、財産の引き渡しはおろか、火葬への立ち会いさえ拒みました。残されたパートナーは、相手名義だった家からも追い出され、収入と住むところを突然失ったのです(大阪地裁、高裁で敗訴。2020〜21年)。
もちろん遺言を書いておく方法はあります。しかし、遺言作成には法的知識が必要で、確実な財産承継のためには法律家に相談したり、公正証書の作成には費用がかかります。また、遺言があっても相手親族と争いが起こることもあります。相手親族に二人の関係を公にすることを恐れてみずから身を引き、パートナーのお墓の場所さえ知らないということがありました。
亡くなったあとは役所への届出をはじめさまざまな手続きがあります。これを死後事務といいますが、基本的に「相続人」が行うもので、パートナーなどでは書類が受理されない場合もあります。死亡届を出せる人は戸籍法で決まっていて、原則は親族や同居者です。通い婚や週末婚のパートナーでは死亡届を出せず、親族を探す必要がある。死亡届が出せないと火葬許可証がもらえず、火葬ができない……つぎつぎ波及していくわけです。
配偶者としての法的地位の重要さは、こうした悲しみの最中にこそ問われてくるのです。
書類をつくるなどでは限界がある、ともかく法律上の親族になってしまえばなんとかなる、ということで、養子縁組というう方法を取る人もいました。この場合、年下のものが養子となり姓が変わります。日本では届出だけでかんたんに養子縁組OKですが、最近は犯罪防止の観点から戸籍窓口で確認されることもあります。
そもそも求めているのはパートナー関係であり、親子ではない、という気持ちもないわけではありません。しかし法律上の親族として手続きがスムーズ、死亡時も法定相続で税金もかなり有利になります。
ちなみにいまの民法では、養子縁組したどうしは離縁、つまり縁組を解消した後は婚姻できないという規定があります。そのため、いつか同性婚できる日のために養子縁組はしない、というかたもいますが、いま野党から発表されている法案では、移行措置があり、期間限定で、養子縁組していた人も婚姻ができるとのことです。



