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学校や家庭が、LGBTの子どもに安心な場となるために

  • 5 日前
  • 読了時間: 3分

 行政や民間での“居場所”や“しゃべり場”についてご紹介しましたが、一番大切なのは、学校が性的マイノリティの子どもにも安心できる場所になることでしょう。仮に、当事者の人口割合を5%としても、教室に1人か2人、当事者の子どもがいる可能性があることになります。



 いま、先生たちの官民の研修でも、LGBTのテーマは熱心に取り組まれ、書籍やパンフレットも多数刊行されています。


 こうした動きを後押しするものに、前項であげた2015年4月30日に文科省から出された通知「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」や翌年発行した教職員向け資料集があります。トランスジェンダーの子どもたちに対して、学校生活の各場面----たとえば服装、髪型、更衣室、トイレ、呼称の工夫、そして水泳や修学旅行などでの具体的支援についての指針や例を紹介しています。また、「以上の内容は、画一的な対応を求める趣旨ではなく、個別の事例における学校や家庭の状況等に応じた取組を進める必要がある」として、寄り添うことの大切さを訴えています。


 この通知では、「性同一性障害」に限定せず、「「性的マイノリティ」とされる児童生徒に対する相談体制等の充実」を掲げ、子どもたちのなかにも同性愛をはじめ性の多様性があることを認めたことも重要です。

2023年に施行されたいわゆる「LGBT理解増進法」では、学校における理解増進の努力目標を定めています。


 学校の外、家庭はどうでしょうか。


 性的マイノリティの子ども若者たちの多くは、自分が性的マイノリティであることを誰にも言えずに孤立していますが、自分の子どもがそうだと知った、あるいは打ち明けられた親たちも、それを受け止めきれず、おなじように苦しんだり孤立する傾向があります。


 PFLAG(Parents and Friends of Lesbians and Gays ピーフラッグ)はそんな親たちへのサポート団体で、アメリカで性的マイノリティの人権運動が盛んになった70年代の初期から活動を始めました。現在では全米に支部をもち、同性愛にとどまらず性的マイノリティの子をもつ親などに支援を広げています。


 日本でも、1990年代後半から一部の当事者団体で会員の親へのサポートミーティングが持たれたり、PFLAGのパンフレットを翻訳して学習会をする動きが見られました。現在著名なものでは、「LGBTの家族と友人をつなぐ会」が、各地で交流会や学習会を開催しています。


 また、前傾の日高庸晴教授の研究班で作成した性的マイノリティの子を持つ親の経験談(冊子)は、インターネット上でも公開されています。性的マジョリティの親たちが子どもを受け入れていく真摯な声に触れることができます。(『わが子の声を受け止めて 性的マイノリティの子をもつ父母の手記 』)

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