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プロジェクトの告知・活動報告や、性の多様性に関するコラムなどを掲載するウェブサイトです。
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トランスジェンダーのリアル


性同一性障害特例法について
トランスジェンダーの中には、出生上の割当てとは異なる性で生活を送っている人々が数多くいます。そのような人々にとっては、身分証などの性別の記載が生活をしていく上での大きなハードルとなります。 わたしたちは、就職や就学はもちろん、住居の契約、海外渡航、レンタルサービスの契約といったさまざまな場面で、自身の身分を証明する書類を提示します。多くの場合、そこには出生時に割り当てられた性別が記載されています。そこで、その人の外見や生活の実態と、書類上の性別が食い違っていると、さまざまな問題がおきます。 まず、本人であることを明らかにするはずの性別の記載が、かえって本人かどうかの判断を混乱させる結果となります。事情の説明をするとしても、本人が明らかにしたくないような生い立ちや、これまで受けた治療のようなプライベートな事柄を相手に想像させることになります。そして、説明をしても、かえって差別的な扱いを受けることが少なくありません。例えば、就職で面接を受けて内定を得たものの住民票などの書類を出したところ内定が取り消された、海外への渡航で外見とパスポートの性別が異
4 日前


トランスジェンダーの人々が抱える困難
トランスジェンダーの人々が直面する困難は、個人の性自認そのものから生じるというよりも、社会の仕組みや周囲の理解不足から生じることが少なくありません。ここでは、成長の段階ごとに見られやすい課題を整理します。 性別についての違和感を自覚する時期は人によって異なります。幼少期から感じていたという人もいれば、思春期になってから明確になる人もいます。身体や周囲の環境が大きく変化する思春期は、トランスジェンダーの人々にとって特に大きなハードルとなりやすい時期です。第二次性徴による身体の変化が、強い苦痛として感じられたり、また、多くの場合、その違和感が成長後も続くことになります。 学校生活では、制服や髪型、体育の授業など、性別で区分される場面が多くあります。性自認と一致しない服装や役割を当然のものとして求められることで、日常的な困難を抱える人は少なくありません。家族や友人から理解を得られない場合、その心理的負担はさらに大きくなります。 医療へのアクセスも重要な課題です。教員や学校の保健関係者、地域医療に携わる人々の中にも、トランスジェンダーについて十分な
4 日前


トランスジェンダーと医学的な治療(2)
前回は、性別適合医療の考え方や、ホルモン療法などの治療の効果について説明しました。今回は、性別適合手術と呼ばれる外科的な治療について、その内容と、よくある誤解について説明します。 性別適合手術とは、生殖腺(卵巣または精巣)の摘出や、外性器の形態を、本人が望む性別に近づけることを目的とした手術を指します。ただし、すべてのトランスジェンダーの人がこの手術を受けるわけではありません。性別適合医療の中では、あくまで選択肢の一つです。 自身の性器に対して強い違和感を持つ人の場合、手術によって違和感が軽減され、生活の質が向上することが期待されます。一方で、現在の医療技術では、望む性別の生殖機能を得られるわけではありません。外性器についても、感覚や機能の面で一定の限界があります。さらに、手術には身体への負担や合併症のリスクが伴います。そのため、手術を受けるかどうかは、十分な説明を受けたうえで、本人が慎重に考えて決める必要があります。 一般の人々の中には、「トランスジェンダーの人はみな性別適合手術を受けるものだ・受けたいものだ」といった誤解も見られます。実
4 日前


トランスジェンダーと医学的な治療(1)
最近では、トランスジェンダーの人々に対する医学的な支援や治療を、性別適合医療(Gender-Affirming Care)という言葉で表すことがあります。 これは、身体的な治療だけでなく、心理的・社会的な支援を含む、その人が自分らしく生活できるように支えるためのより包括的な医療です。例えば、出生時に割り当てられた性別について本人が悩みを抱えている場合、メンタルヘルスの専門家が、安心して生活ができるようにケアやカウンセリングを提供します。 なお、このような精神的ケアは、本人の性自認を変えるためのものではありません。過去には、出生時に割り当てられた性別と異なる行動をとったり、自分が別の性別に属していると考えたりすること自体が問題とされ、これを矯正すべきだという考えで治療が行われたこともありました(「転向療法」)。中には、薬物や電気刺激を用いたものもありましたが、本人が周囲に合わせて振る舞いを変えるようなことはあっても、性自認そのものが変化するという効果は疑わしいものでした。そもそも、トランスジェンダーの人々が感じる苦痛は、その人の性自認それ自体が
4 日前


性同一性障害とトランスジェンダー
トランスジェンダーと似たような言葉で、「性同一性障害」という言葉があります。この2つは違うものでしょうか。また、違う人々を指すのでしょうか。 性同一性障害という言葉は、英語の Gender Identity Disorder の訳で、日本でも医療の場で使われてきました。トランスジェンダーの人々が大学病院などで治療を受ける際のガイドラインも、従来はこの言葉を使って書かれていました。 「性同一性障害」という診断名が作られた当時の基準では、性同一性障害を精神疾患の一つとみなしていました。ここで「精神疾患」とは、本人の性自認そのものがおかしいという意味ではなく、その不一致から生じる苦痛や困難に対する医学的な支援が必要だという意味でした。しかし、この分類については、長い間、疑問が投げかけられてきました。 このため、世界保健機関(WHO)は、従来の「性同一性障害」という分類を「性別不合」へと変更しました(国際疾病分類第11版。2019年採択、22年発効。日本では27年からの運用に向け準備中)、これは、Gender Incongruence...
4 日前


トランスジェンダーってどんな人?
トランスジェンダーとは、出生時に医師が身体的特徴により判断し戸籍に記載される、割り当てられた性別(男/女)と「性自認」が一致しない状態や、そのような人のことを指します。よく「心の性と体の性が一致しない人」といった説明がされますが、この表現はあまり正確ではありません。 まず、「心の性」と言うと、恋愛対象や趣味・好みなど、性自認とは別の要素まで混ざってしまうことがあります。性自認とは、自分がどの性別であるか又はないかというアイデンティティのことです。 また、「体の性」という言い方にも注意が必要です。体の特徴には外性器・内性器だけでなく、染色体やホルモンなど複数の側面があります。 これらの特徴は、生物学的には複雑で入り組んだもので、「女性の体の特徴はこうである」「男性の体の特徴はこうである」と単純に2分できるものではないことがわかっています。しかし、出生時の性別は通常「男」か「女」のどちらかとして割り当てられ、戸籍などの書類に記録されます。そのため、「体の性」ではなく「割り当てられた性別」が、性自認と一致しているかどうかが問題となるのです。...
4 日前
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